ビデオジャーナリストの神保哲生さんがやっているビデオニュースの丸激トークオンデマンドでゲストとして出ていた。
東京大学経済学部卒業 ⇒ UCLAでMBA取得 ⇒ 大和證券 ⇒ 米・ゴールドマン・サックス日本法人社長と肩書きがすごい。
最近は政治に関心を持ち、「高速道路無料化論者」などとして知られている方。
とてもエネルギッシュな人。

宮台真司さんが本をお薦めしてたので最近の本を買いに行く。
宮台さんのゼミでは生徒に読ましているとのこと。
タイトルが「米中経済同盟を知らない日本人」。
正直買うのを少し躊躇した。
タイトルが米中経済同盟とそれ程興味をそそらない。
新書じゃないので値段も張るし。
しかしながら本書はタイトルを越えたすごい本だった。
まず、わかりやすい。
政治、経済、歴史をここまでわかりやすく書いてあるのはすごい。
俺でも解る。
俺が解ると言うことだから、一般的な中学生が読んで十分理解できるだろう。
頭のいい小学生なら全然行ける。
次に、帯には「米中経済同盟を横軸に、歴史を縦軸として読み解けば、日本が真に豊かな国になる道筋が見えてくる。」とあるが、この縦軸の歴史のところの記載がすごい。
量が半端でない。
まるで小室直樹さんの本を読んでいるようだ。
それでいて、話が順番にわかりやすくなっているのがすごい。
小室さんをマイルドにし、それでいて見識が広く、透察力がすごい。
これを一人で書き上げるには大変だっただろう。
さすがの肩書きを持つだけがある。
エネルギッシュな人だからこそできた本だろう。

米中経済同盟を知らない日本人 (単行本)
山崎 養世(やまざきやすよ) (著)

★5つ

■タイトルについて
正直、タイトル名がこの本の内容を的確には表していないのではないか。
タイトル以上に濃い内容であり、日本の近代の歴史がよくわかる。
■宮台さんに期待すること
小室さんの名前を出したけど、小室さんと言えば一番弟子は宮台さん。
このような本を誰に書いて欲しかったと言えば宮台さんではないだろうか。
宮台さんの活躍は多岐にわたりすばらしいものがあるが、しかしながらこの本のような大書はないな。
結婚して落ち着いてる時期なのかも知れないけど、もう少ししたらこれぐらいのインパクトのある、さすが小室直樹の弟子だなと思わせるような本を書いてもらいたいものだ。
■次作
今回の本はとても満足。
教科書的な使い方として、長いこと手元に置いとくことになるだろう。
しかし、元ゴールドマンサックスの著者に期待するのはやはり金融。
それも最新の投資についての詳しく説明した本を出して欲しいなと思うの。
■勝つ力 ビジネスの勝ち方は学ぶことができる

これは前の本とは違って、彼のビジネスに対する心構えやマニュアルを記載した本。
金融の技術的な情報なんかは載っていない。
また、一般の指南書のように細かく、丁寧に書かれているものではない。
なのでそういうのを期待して読むと肩透かしを食うかも知れない。
しかし逆からすると彼の肩書きを可能にするマニュアルは世間一般のかゆいところに手が届く、ノウハウ本ではなく少ない教訓を生かす事なのだろう。
世間一般のマニュアル本が心地よく聞こえるときは要注意なのかも知れない。
★3つ
■山崎養世さんの印象
とてもエネルギッシュな人。
当然頭もいいのだろうけど、それよりもいろいろなことを可能にするエネルギーがすごい。
元気でパワーがある。
そこがうらやましく思う。
俺も見習えればな。
■Webサイト
山崎オンライン