レビュー
日本経済を学ぶ (新書)
岩田 規久男 (著)

インターネット放送のマル激トークオンデマンドで出演されていて、とても話が解りやすかったので著書を購入。

経済の本だが難しくない。
新書なので簡単に読めるが内容はとても濃い。
これを読むと
戦後の高度経済成長はどういった経済政策に支えられていたのか、
バブル崩壊後の失われた10年はなぜ起きたのか、
今後の経済政策はどうしたらいいのか、
ということが分かる。

戦後の高度経済成長については一般的に国の産業政策によって実現されてきたと言われているが、実は逆で産業政策を行ってきた産業ほど育たず、国際競争力も付かなかった。
なんの保護もなく、国際的な自由競争にさらされた例えば自動車産業などが高度経済成長を支えてきたのだと。

「失われた10年」はデフレが原因だとのこと。
理屈はみんなが今後もデフレが続くと予想するので実際にデフレになるそうだ。バブルと同じ仕組みだな。
デフレから脱却するためには日銀の量的緩和政策が必要だとある。
この本が書かれたのが2004年の10月頃だそうだが量的緩和政策は06年3月解除されている。
これが景気にどのように影響したのかが気になるところ。

今後の経済政策付いては海外などの例から「1~3%のインフレ」になるように目標を掲げ日銀がそれに向けて経済政策を進める「インフレ目標政策」が望ましいと書いている。
しかし日銀と著者とでは考えが違うようで金融政策に裁量の余地を残したい日銀は「インフレ目標政策」の導入には消極的だそうだ。
日銀がインフレを恐れているというのもあるのだろう。
この「1~3%のインフレ目標」の有用性に付いてはもう少し詳しく知りたいなと思った。

★5つ